MEWS (Modified Early Warning Score)
早期警告スコア計算機

バイタルサインを入力し、患者の急変リスクを即座にアセスメントします。

この計算機は臨床判断を補助するものであり、最終的な対応は各施設のプロトコルおよび医師の判断に従ってください。

アセスメント結果
0 点

MEWS (Modified Early Warning Score) とは?

MEWS(改良型早期警告スコア)は、入院患者の臨床的な悪化を早期に発見するために設計された簡便な臨床評価ツールです。イギリスをはじめとする世界中の医療現場で、ナースや救急隊員、研修医などが患者の状態を客観的に把握し、迅速な対応(Rapid Response)に繋げるための指標として広く用いられています。

医療現場での「予期せぬ急変」の多くは、数時間前からバイタルサインの変化などの予兆が存在することが分かっています。MEWSは、これらのバイタルサインの変化を点数化(スコアリング)することで、個々の変化だけでなく全体の「重症度」として可視化し、適切なアクション(医師への報告や処置の強化)を促す役割を果たします。

MEWSの評価項目と点数配分

MEWSは、以下の5つの基本バイタルサインを用いて計算されます。通常、各項目は0点(正常)から3点(極めて異常)の範囲でスコアリングされ、その合計点(0〜14点)で評価します。

項目 3点 2点 1点 0点 (正常) 1点 2点 3点
収縮期血圧 (mmHg) ≤ 70 71-80 81-100 101-199 - ≥ 200 -
心拍数 (回/分) - ≤ 40 41-50 51-100 101-110 111-129 ≥ 130
呼吸数 (回/分) - ≤ 8 - 9-14 15-20 21-29 ≥ 30
体温 (℃) - < 35.0 - 35.0-38.4 - ≥ 38.5 -
意識 (AVPU) - - - Alert (A) Voice (V) Pain (P) Unresp (U)

スコア別のアクション・プロトコル

一般的に、MEWSスコアが上昇するほど、患者の急変や心停止、ICU入室、死亡などのリスクが統計的に高まります。以下は一般的なアクションガイドラインですが、個別の施設設定により異なる場合があります。

0〜2点:安定

患者の状態は比較的安定しています。日常的なケアと規定のモニタリングを継続します。

3〜4点:注意・監視強化

軽度の悪化兆候があります。バイタルサインの測定頻度を上げ、担当看護師や主治医に報告を検討します。原因の特定(脱水、感染の初期など)を開始します。

5点以上:緊急・即時対応

中等度から高度の急変リスクがあります。直ちに医師または専門チーム(RRS: Rapid Response System)への報告が必要です。5点は「臨床的危険域」とされ、放置すると致命的な事態に陥る可能性が高い状態です。

なぜMEWSが重要なのか?

  1. 「なんとなくおかしい」の数値化: 経験豊かな看護師が感じる「直感」を客観的な数値としてチームで共有でき、説得力のある報告が可能になります。
  2. コミュニケーションの改善: SBARなどの報告ツールと組み合わせることで、「MEWSが5点なので、すぐに診察をお願いします」という明確な意思疎通が可能になります。
  3. 迅速な資源投入: 状態が悪化しきる前にICU入室や適切な処置を行うことで、救命率の向上や入院期間の短縮が期待できます。

MEWSの限界と注意点

MEWSは非常に優れたツールですが、万能ではありません。以下の点に留意する必要があります。

  • 個別性の無視: 例えば、末期の腎不全や慢性の心不全患者、あるいはアスリートのように平時の脈拍が遅い人など、元々の基礎疾患により平常時のスコアが高い(あるいは低い)場合があります。
  • 特定の項目への偏り: 特定の症状(激しい胸痛や多量出血など)がある場合、合計スコアが低くても緊急事態であることがあります。
  • 一回きりの測定: 単発のスコアよりも、スコアが「1点から4点に上がった」という時系列のトレンドの方が重要です。

臨床現場での活用チップス

MEWSを用いる際は、数字に囚われすぎず、患者の全体像を観察することが重要です。「スコアは0点だが、患者の顔色が明らかに悪い」という場合は、スコアに関わらず迷わず医師を呼ぶべきです。スコアリングはあくまで「支援ツール」であり、臨床的な感覚や倫理的判断を置き換えるものではないことを忘れないでください。

また、最近ではさらにブラッシュアップされたNEWS2(National Early Warning Score 2)というプロトコルが英国で使用されており、SpO2(血中酸素飽和度)や酸素投与の有無も評価項目に含まれています。高度なアセスメントが必要な場合は、NEWS2の導入も検討されるべきでしょう。