PERT計算機

不確実性を数値化し、プロジェクトリスクを管理。

PERT:不確実性を数学的に扱うプロジェクト管理手法

PERT(Program Evaluation and Review Technique)は、1950年代に米国海軍がポラリスミサイル開発プロジェクトで開発した工程管理技法です。各タスクの所要時間を単一の確定値ではなく、3つの見積もり値(最楽観・最頻・最悲観)で表現することで、不確実性を定量化します。

PERT計算式

期待値(Expected Time, TE)= (O + 4M + P) / 6
標準偏差(σ)= (P - O) / 6

この公式は、タスクの完了時間がベータ分布に従うという仮定に基づいています。最頻値(M)に4倍の重みを付けることで、現実的な見積もりを反映します。

PERTとCPMの違い

CPM(Critical Path Method):各タスクの所要時間が確定値で、最も長い経路(クリティカルパス)を特定する手法。工期短縮のボトルネックを明らかにします。
PERT:所要時間が確率変数で、期待値と分散を計算する手法。リスク許容度を考慮したスケジューリングが可能です。

標準偏差の意味

標準偏差が大きいほど、タスクの不確実性が高いことを示します。例えば、σ=2日なら、約68%の確率で期待値±2日の範囲に収まります。複数タスクの分散を合計することで、プロジェクト全体の完了時期の信頼区間を推定できます。

実務での活用例

ソフトウェア開発:新機能開発(O=3日、M=7日、P=15日)→TE=7.67日。バッファとして8~9日を確保。
建設プロジェクト:基礎工事(O=10日、M=14日、P=25日)→TE=15.17日、σ=2.5日。天候リスクを考慮し17~18日で計画。

アジャイル開発との併用

スプリント計画時、各ユーザーストーリーのポイント見積もりにPERTを適用することで、ベロシティの変動を予測できます。

まとめ

PERTは、経験と勘に頼りがちな工期見積もりを統計的に裏付ける強力なツールです。当計算機で期待値を算出し、余裕を持ったスケジュールを立ててください。