TTM (Trailing Twelve Months) 計算機
過去12ヶ月(4四半期)の累積業績から、企業の「現在地」を分析します。
四半期データ入力
※単位(円、ドル、万株など)は統一して入力してください。
Accumulated TTM Result
TTM(Trailing Twelve Months)とは?
TTM(Trailing Twelve Months)は、直訳すると「過去12ヶ月」を意味し、最新の四半期報告書から遡って連続する12ヶ月分の財務データを合計した指標です。企業のウェブサイトや投資情報サイトで「TTM」と表記されている場合、それは**カレンダーYear(1月~12月)や会計年度(4月~3月)に囚われず、常に「現在の瞬間から見た直近1年間の業績」**を表しています。
なぜ投資家はTTMを重視するのか?
企業の決算書には、その時点までの「累計額」や「年度予想」が記載されていますが、TTKG(経尿細管カリウム勾配)のような特定の目的を持った指標と同様に、TTMも財務分析において極めて有用な3つの理由があります。
- 季節性の排除: 小売業であればクリスマスシーズン、建設業であれば年度末といった季節変動の影響を、12ヶ月分を丸ごと合計することで平準化できます。
- 最新の反映: 会計年度が変わったばかりの時期(例えば1Q決算)は、わずか3ヶ月分のデータしかありませんが、TTMを使えば「前期の残り9ヶ月+今期の3ヶ月」という形で最新鋭のデータを維持できます。
- PER等の算出精度: 株価収益率(PER)を計算する際、古い昨年度の利益(実績EPS)ではなく、TTMによる最新利益(TTM EPS)を使うことで、現在の株価の割高・割安をより正確に判断できます。
TTMの計算方法
計算は非常にシンプルです。直近に発表された4つの四半期(3ヶ月ごとの決算)を全て足すだけです。
もし、手元に「今期累計(例えば第3四半期累計)」と「昨年度通期」のデータしかない場合は、以下の式でも算出可能です:
TTM = 今期累計 + (昨年度通期 − 昨年度の今期と同じ時点までの累計)
財務分析での活用例
1. P/E(株価収益率) TTM
最も一般的な使い方です。`株価 ÷ 過去12ヶ月の1株当たり利益(TTM EPS)` で算出します。これは「実績PER」と呼ばれ、企業の予想値に基づいた「予想PER」と比較することで、市場の期待値と現実のギャップを確認できます。
2. 売上高成長率の推移
単一の四半期だけを見ると、大型案件の計上で一時的に売上が跳ね上がることがあります。TTMベースでグラフを描くことで、企業の成長が持続的なのか、それとも一時的な要因なのかをクリアに見抜くことができます。
3. デット・サービス・カバレッジ・レシオ (DSCR)
金融機関が融資を判断する際、企業の債務支払い能力を測るために、過去12ヶ月のキャッシュフローを合計したTTMデータを用いることが一般的です。
まとめ:一歩先の投資判断へ
「今どの銘柄が買いか?」という問いに対し、昨年度の決算だけを見るのは、バックミラーだけを見て運転するようなものです。TTMを使えば、常にフロントガラスから現在の景色を確認しながら、バリュエーションを評価できます。当計算機を活用して、投資先候補の「真の姿」を数値で把握してみてください。
TTMに関するよくある質問
- Q. TTMとLTM(Last Twelve Months)に違いはありますか?
- A. 実質的に同じ意味です。どちらも直近12ヶ月を指しますが、アメリカの投資銀行などではLTMという用語も頻繁に使われます。
- Q. 本決算とTTMが一致するのはいつですか?
- A. 通期決算(第4四半期)が発表された直後のタイミングでは、TTMと会計年度の実績値がちょうど一致します。
- Q. 企業の発表する「今期予想」とTTM、どちらを重視すべき?
- A. 理想は両方です。TTMは「実績としての実力」を、今期予想は「経営陣の展望」を示します。実績(TTM)が右肩上がりなのに予想が弱気な場合、経営陣は慎重すぎるといった洞察が得られます。